大手企業を退職後、恩師に誘われた健康機器代理店で
「世界最小の健康機器」と巡り合い、
価格2万円の商品の営業を 私一人で挑戦できる環境を得ました。
500円玉くらいのサイズで、肩こりが楽になる健康器具です。
私自身試してみて、本当に効果が実感できるものでした。
商品に絶対の自信をもっており、これならたくさんのお客様の役に立てる!
と、毎日心を踊らせ、お客様のもとへ訪問を続けていました。
しかし、そんな想いとは裏腹に、現実はかなり厳しかったです。
「高い!」「いらない!」「他の商品があるし!」
お会いしたお客様、100人99人くらいの方から、このように断られ続けました。
どれだけ自分が素晴らしい商品と思っていても、
お客様に伝えるのはそう簡単ではありません。
さすがに99%の人から断られ続けるという状況は想定外で、非常に辛いものでした。
そんな中で、私にとって最もショックな出来事が起こりました。
ある日お客様にこんなことを言われたのです。
「こういう商品って嘘つけるしね!」
涙を流すほどの悔しさを覚え、思わず怒鳴りそうになりました。
「私は嘘なんかついていない!」
「誰にも嘘つきなんて言わせない!」
私は騙して販売をする気持ちなど微塵もありません。
しかし、お客様の目にはこのように映ってしまう・・・。
どうしたら売れるのか、全くわからず悶々とした毎日を過ごしていました。
ある日、仕事を終え、布団に入り眠りにつこうとしたとき、
ふと、実家のことが頭に浮かんできました。
京都 嵐山の商店街で、母が経営していた小さな洋服のブティック。
母が、お客様一人一人の体型や悩みに合わせて大切に服を仕入れ、提案し接客していた姿。
どんなに忙しくても、どんなにしんどくても、そのようなことは顔に一切だしません。
商店街の小さなお店は「信用・信頼」が無いと成り立たないからです。
一方、自分が販売しているのは、「世界最小の健康機器」。
果たしてこれは、本当にお客様から「信用・信頼」が得られていただろうか?
母が亡くなった時、自分は何を思ったのか?
「私自身がもっと社会を知り・売れる仕組みや財務、お客様の気持ちを知り、
伝える事が出来たら・・・出来ていれば!」
このような想いと、母の一生懸命営業している姿が脳裏に浮かび、
今の自分と照らし合わせてみました。
すると、今までの疲れは吹き飛んで、沸々と闘争心がわいてきました。
「これをどうしても売りたい!お客様の役に立ちたい!」
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