第6回:自己紹介でストーリーの作り方
第6回は自己紹介で使えるストーリーについてお伝えします。
今回のポイント
・実績がまだない人はストーリーを使ってリーダーシップを提示する
・4つのステップでN字のストーリーの型を身につける
これまで、専門性、実績についてお話ししてきました。
でも、私にはまだ専門性に乏しいし、実績もない…。
どうすればいいでしょうか?
…という悩み、お声もよく伺います。
もちろんですが何かを始めた時は、誰でも実績がまだありません。
井上も実績ゼロからスタートしました。
この記事を書いている私も実績ゼロからスタートしました。
あなたの周りでビジネスで成功している人も最初は実績ゼロです。
とはいうものの、自己紹介で何を話せばいいのだろう…。
と落ち込む必要はありません。
唯一の武器がストーリーになります。
ストーリーといってもただ闇雲に物語を語っては無意味です。
重要なことは、ストーリーを通じてあなたのリーダーシップを提示することです。
「リーダーシップ」というと様々な意味で捉えられますが、
「あなたでなければ達成できない未来をみせてくれる」という意味で使います。
では、事例を交えてお伝えしていきますね。
最初にこちらの記事を見てみてください。
簡潔に書いていますので、5分もかからないと思います。
井上のストーリーはこちらです。
→https://www.ekagaku.com/concept
結論から書きますと、こちら記事の構成がストーリーの答えになります。
要約して中身を分析してみます。
①営業マンとしてスタートして売るぞ!!
②全く売れないしお客様から嘘つきと罵倒される。成約率ほぼ0%
③商品の研究のため大学院に入学し、大阪から新潟まで毎週土日通う
④商品に関する論文を書くことに成功し、売上も14億を越えお客様から信頼を得る
という流れになっています。
これをもう少し抽象的にとらえてみます。
①主人公は目標を見つけてそれに向かって頑張る。
②主人公にとって、とてもつらい障害にぶつかる。
③主人公は障害を乗り越えるために行動を起こす。
④行動を起こした結果、主人公は望んでいた価値を得る
こうするとストーリーの骨格がだんだんと見えてきました。
弊社ではこの①〜④の型を「N字のストーリー」と定義しています。
Nの文字斜線は、その人の人生の上がり下りを表現しています。
「/」の斜線は調子が良くポジティブに上がっていきます。
「\」の斜線は調子が悪くネガティブに下がっていきます。
Nをこの斜線「/\/」に分解して①〜④に当てはめてみると
①「/」よーし頑張るぞ!
②「\」もうだめだ!壁にぶつかった!
③「/」いや、ここは頑張って行動しよう!
④その結果欲しい価値が得られた!
これがストーリーの基本の型になります。
もう少し詳しく解説してきますね。
①は、物語の背景の説明になります。
健康器具の営業マンとして一からスタートした。
など、主人公が進んでいく方向や目標を話します。
ここはあまり長くならずに、完結に分かりやすく話しましょう。
状況説明は誰もがすぐに飽きます。
あなたは今どんな目標に向かって何をしていましたか?
と回答を完結に話すことができればよいです。
②は、目標に対して障害にぶつかったことです。
障害を考えるときに2つのポイントがあります。
それは「共感」か「インパクト」かです。
共感を重視するなら誰もがぶつかりそうなこと。
インパクトを重視するなら非日常なあり得ない障害です。
井上の場合は共感を重視しています。
営業マンとして売れない状況というのは誰にでも起こりえますよね。
今月も売り上げがゼロだった。
お客様に怒鳴られたり、追い替えされた。
自分って営業の才能ないのかな〜。
などです。
逆にインパクト重視ならば、
営業先が裏社会の人たちで訪問したら拉致監禁された。
手違いで10億の契約を白紙にしてしまった。
といったような非日常感を出してください。
どうやってこの障害を乗り越えたのか気になりますよね。
ただ、やりすぎるとただの面白い話で終わるので、
あなたの伝えたい専門性は必ず入れて下さい。
どちらにしろ、あなたの体験したことをベースにしてください。
そして、あなたが障害をどのように乗り越えて何をしたのか?
③は、障害を乗り越えるための行動になります。
ここではあなたのユニークさを入れましょう。
できれば「あなただから行動出来たこと」であればより良いです。
例えば井上の例では、
「毎週大阪から新潟まで大学に通って大学院で論文を書いた。」
という行動を起こして、商品に関する論文を書き上げました。
これって、誰にでもできるようなことではないですよね?
平日はフルタイムで仕事をしながら、毎週土日は新潟まで通って2年間大学院で研究をする。
とても商品を売るための情熱や覚悟を感じますし、その人だからできたという印象があります。
もしこれが「毎日コツコツ5件ずつ訪問して順調に売り上げを上げました。」
でしたら「営業マンなら誰でもできそうじゃん…」と感じないでしょうか?
もちろん素晴らしい行動で、行動を否定する訳では全くありません。
ここでは自分のビジネスに繋げるための自己紹介のストーリー作りです。
このままでは少しユニークさにかけますし、おそらく誰からも話しかけられることはありません。
かといって、もの凄い体験談を話さなければならないというと敷居が高くなってしまいます。
ここで注意することは「ものすごい事をした」体験でなくても大丈夫です。
ポイントはあなた独自の想いと工夫です。
上の例の「毎日5件ずつ訪問した」でも、あなたの目線を入れると魅力的に変身します。
あなたはどのような想いをしながら、その行動をしましたか?
あなたはどのような工夫をしながら、その行動をしましたか?
例えば、次のようなイメージです。
実はめちゃくちゃコミュニケーションが苦手で、お客様と会うにも手が震えて緊張していました。でも、どうしても克服したい。
なので、1訪問で1つでいいから自分の欠点の改善を行っていこう。
と決心して日誌を毎日つけました。
1年間コツコツ続けて自分の日誌を振り返ると、
営業マンとして1500個の欠点を見つけて改善することができました。
というストーリーだとユニークさは出ませんか?
私なら、もしこのような人がいればかなり気になります。
当たり前にやっていたことは、周りからみたらすごいことって結構あります。
是非、あなたの想いや工夫を振り返ってみて下さい。
少し長くなりましたが、この③で達成させることは、
「あなただから達成できた未来」へ繋げられることです。
これが最終的に④となります。
①〜③というストーリーを用いて④の結果を手に入れました。
④が結論の部分になりますが、結論とはあなたが提供したい価値・商品になります。
それは、お客様が得られる未来です。
井上の例の続きですが、売上も上げられたし多くのお客様に素晴らしい商品を届けることができました。
この結果は、本当に価値のある商品なのに売れないという状況を売れる未来にしたい。
という、コンサルタントとしてお客様へ提供したい価値になり未来でもあります。
少し難しくなってきたので、ステップを追って確認していきますね。
ストーリーを作るときは④から①へと考えると作りやすいです。
順序を逆にして次のステップで考えてみましょう。
④あなたが提供したい価値、お客様が得られる未来は何か?
③あなたはどのようなユニークな行動をして未来に繋げられただろう?
②あなたはぶつかった障害は、どのような共感・インパクトがありますか?
①あなたは④の価値を得られるために何を目標にしていましたか?
この型を是非身につけて自己紹介に取り入れて見て下さい。
そのストーリーを聞いた方も、あなたに頼んでみたいと感じる方がいるはずです。
さて、この型を使っていくとはいうもののネタが見つからない。
というあなたへ次回はネタの掘り下げを行っていきます。
あなたのルーツを辿っていくと必ずユニークな体験が絶対にあります。
次回は質問集という形になりますので、何か書きこめる環境を用意して取り組んでみて下さい。
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